失業手当(失業保険給付)はいつから、いくらもらえるの? 失業中の社会保険料や住民税についても解説!

雇用保険に加入していた場合、会社を辞めるとお世話になる失業手当。辞める理由には、自己都合や契約満了、会社都合などがありますが、受け取れる失業手当は、離職理由や雇用保険(失業保険)の加入期間、年齢、給料などの条件により、一人ひとり違います。そこで、失業手当の金額の目安や給付期間、いつからもらえるのかなどをご説明します。今回は特に、「会社都合による失業ですぐに手当てが必要な人」を対象に、受給のための準備と金額の確認について解説します。また、社会保険料や住民税の支払いについても見ていきましょう。

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失業手当は、誰でもすぐにもらえるの?

失業手当をいつからもらいはじめることができるか知っていますか?受給開始日は、人によって違います。まず雇用保険に加入していて、失業状態・求職中の人に対して給付されるというのが前提です。

●失業手当の受給開始日は退職理由による

失業手当の受給開始日は、会社都合や自己都合など退職理由によって変わります。倒産や解雇などの会社都合で離職した場合には、失業手当の申請手続きから1週間の待機期間後に失業状態と認定され、雇用保険に加入していた期間に応じて失業手当を受給できます。一方、自己都合の場合には、1週間の待機期間後に3か月の給付制限期間があり、その分の失業手当は給付されません。また、離職理由は失業手当を受給できる日数にも影響するため、重要です。

●失業手当を受給するまでの流れ

ここで、失業手当を受給するまでの流れを確認しておきましょう。大きく5つのステップにわかれています。

ステップ① 離職証明書の確認と離職票の受領

ステップ② ハローワークへ失業手当の申請に行く

ステップ③ 雇用保険受給者説明会に参加する

ステップ④ 失業認定日に求職活動の報告をする

ステップ⑤ 失業手当を受給する

 

【ステップ① 離職証明書の確認と離職票の受領】

離職が決まると、離職証明書と離職票という2つの書類が発行されます。離職証明書を元に離職票が発行される流れです。まず会社が「離職証明書」を発行し、離職理由などの記載内容について離職者本人に確認を求めます。内容に問題がなければ、離職者が記名捺印またはサインをします。それを受けて、離職日の翌日から10日以内に、会社が捺印済みの離職証明書と添付書類をハローワークに提出します。ハローワークが提出された書類を確認後、「雇用保険被保険者離職票」を会社に発行し、それが離職者へ届けられます。この離職票が失業手当の受給に必要です。

【ステップ② ハローワークへ失業手当の申請に行く】

離職票を会社から受け取ったら、住所を管轄するハローワークの失業手当担当窓口を訪ねてください。失業手当を受給する条件を満たしているかの確認がおこなわれます。当日の持ち物は次のとおりです。

・雇用保険被保険者離職票

・個人番号確認書類(マイナンバーカードなど)

・身分証明書(運転免許証など)

・写真2枚(縦3cm×横2.5cm)

・印鑑

・本人名義の普通預金口座

【ステップ③ 雇用保険受給者説明会に参加する】

失業手当を受給する人を対象とした、雇用保険受給者説明会に参加します。説明会の講習を受講すると、受給に必要な雇用保険受給資格者証と失業認定申告書を受け取ることができます。

【ステップ④ 失業認定日に求職活動の報告をする】

失業手当は、就職する努力をしているのに失業状態にある人に給付されるものなので、受給するには4週間に一度、指定の日時にハローワークに行き、求職活動をしていることを報告して失業の認定を受ける必要があります。

【ステップ⑤ 失業手当を受給する】

失業の認定を受けてから約1週間後に、指定の口座に失業手当が振り込まれます。

●やっておきたい退職前の2つの準備

離職理由が会社都合の人でも、離職日から実際に失業手当を受け取るまでには、ハローワークに失業手当の申請に行ってから約1か月かかります。この期間を少しでも短縮したい場合、退職前にやっておきたいことが2つあります。

① 離職証明書の内容確認(離職理由の確認)

② 離職票の発行を急いでもらう(退職後、いつごろ自分の手元に届くか確認)

もし、しばらく待っても会社から離職票が送られてこないときには、まず人事担当者に連絡をしましょう。それでもなかなか送られてこなければ、お住まいの地域のハローワークに離職証明書を持って相談しに行きましょう。会社の地域を管轄するハローワークに相談して、離職票の発行を督促してもらうこともできます。

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失業手当はいくらもらえるの? 2種類の給付と不正受給について

失業手当がいくらもらえるのかは大切なポイントですので、その金額の目安と受給できる日数をお伝えします。基本手当のほかに、失業中にもらえる2種類の給付と不正受給についてご説明します。

●基本手当

いわゆる失業手当のことで、正しくは「雇用保険の失業等給付」です。失業手当がいくらもらえるかは、雇用保険の支払い期間(被保険者であった期間)と年齢、過去半年間にもらった給料によって決まります。過去半年間の給料(賃金)から賃金日額を計算し、その賃金日額に給付率を掛けた金額が基本手当日額です。基本手当日額に給付日数を掛けた金額が、受給する失業手当の総額となります。失業手当を受給できる期間は、雇用保険に加入していた期間や離職理由によって変わります。

まずは基本手当日額から見ていきましょう。賞与などを除く過去半年間の給料÷180が賃金日額で、それに応じて給付率が80~50%にわかれ、賃金日額が高い人ほど給付率が低くなるように設定されています。基本手当日額の現在上限額は30~44歳で6,755円、45~59歳で8,260円です(実際の計算は複雑で、上限額なども変わる可能性がありますので、ハローワークで確認しましょう)。

次に、給付日数です。倒産や解雇などの理由で離職した場合には「特定受給資格者」と認定され、失業手当の給付日数が優遇されます。雇用保険の被保険者であった期間と年齢の関係は、次のとおりです。

自己都合による離職の場合、給付日数は次のとおりです。

・(例)40代Aさんのケース

例えば、会社都合で離職したAさん(42歳)のケースで考えてみましょう。基本手当日額を求めるには、最初に賃金日額を計算します。Aさんの月給は30万円でした。

賃金日額:月給30万円×6か月÷180日=10,000円

Aさんの賃金日額は10,000円とわかりました。次に、給付率を確認して基本手当日額を求めます。給付率は、賃金日額と離職時の年齢によって変わりますので、Aさんの場合には80~50%となります。実際には給付率は複雑な計算をしますので、ハローワークに行って正確な数字を確かめましょう。

基本手当日額:10,000円×80~50%=8,000~5,000円

最後は、給付日数です。Aさんが雇用保険に加入していた期間は10年以上20年未満です。離職理由が会社都合ですので、給付日数は210日となります。

失業手当支給総額:8,000~5,000円×210日=168~105万円

したがって、Aさんの失業手当は168~105万円となります。

※離職時の年齢30~44歳の場合の給付率(2018年8月1日現在)


不正受給は3倍返し!

失業手当を不正受給すると、いわゆる3倍返しが待っています。不正行為があった日以降の失業手当はもちろん給付されず、不正に受給した手当に相当する金額の返還が求められます。それに加えて、不正に受給した手当の2倍相当額が罰金として科されますので、合計して3倍になるという仕組みです。

具体的な不正行為とは、就職や就労をしたにもかかわらず失業認定申告書に記載しなかったり、請負や自営で事業をはじめる準備をしていながらその事実を隠したり、手伝いや内職をして報酬を受け取ったことを申告しなかった場合などが該当します。

●就職促進給付

就職促進給付のうち、失業手当を受給している間に再就職が決まった場合、再就職手当が給付される場合があります。早く再就職が決まるほど、給付率が高くなるように設定されています。主な条件は次のとおりです。

・基本手当の支給残日数が2/3以上ある場合:基本手当の残日数の70%の金額

・基本手当の支給残日数が1/3以上ある場合:基本手当の残日数の60%の金額

このほかにもいくつかの条件がありますので、詳しくは最寄りのハローワークへお問い合わせください。

●教育訓練給付

雇用保険の支払い期間が3年以上(初めて手当を受給する場合には1年以上)などの条件を満たす人が、厚生労働大臣の指定する講座を受講、修了すると、教育訓練給付金を受給できます。

訓練には一般教育訓練と専門教育訓練があり、条件を満たす場合にはハローワークに申請をして払い戻しを受けるという流れです。給付には上限があり、一般訓練の場合は10万円、専門訓練の場合は1年40万円となっています。

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失業中の健康保険と住民税について

失業期間中であっても必要なのが健康保険です。収入が落ちたときに利用したい3つの制度をご紹介します。また、失業中の大きな負担となる住民税についても、減免制度をご紹介します。

●失業中の健康保険の選択肢は3つ

失業中の健康保険の選択肢は、任意継続保険と国民健康保険、健康保険に加入している家族の扶養に入るという3つです。

・任意継続保険:任意継続保険とは、退職した会社で加入していた健康保険組合の保険を、退職後も引き続き利用することです。保険料は在職中では会社と折半していたため半額でしたが、退職すると全額を自己負担することになります。離職日から20日以内に手続きをする必要があり、加入できる期間は最長で2年間です。

・国民健康保険:国民健康保険は、会社で加入していた健康保険から脱退し、市町村が運営する健康保険に加入することを意味します。利用する際には、お住まいの市町村の国民健康保険窓口にご相談ください。国民健康保険と任意継続保険の保険料を比較して、安いほうに入るという選択方法もあります。

・配偶者が加入している健康保険の扶養家族になる:配偶者が自分で健康保険に加入している場合、その扶養家族になるという方法もあります。失業手当の受給は収入とみなされ、扶養家族になるには収入制限がありますので、配偶者の勤務先を通じて条件を確認しておきましょう。

●解雇の場合は国民健康保険料の軽減措置がある

倒産や解雇などの会社都合により離職し、雇用保険の特定受給資格者に認定されている場合には、国民健康保険料が減免される場合があります。離職の翌日から翌年度末まで、前年度の所得を30/100として保険料を計算する軽減措置が設けられていますので、市町村の窓口にご相談ください。

●住民税の減免制度を設けている自治体もあるので要確認

住民税は、前年の所得をもとに今年の納税額が決定されるため、失業期間中でも納める必要があります。失業などによる収入減に対して減免措置を設けている自治体と、そうでない自治体があります。まずは市町村の税金の窓口にご相談ください。

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国民年金には、失業中の減免措置や後から納める方法もある

健康保険や住民税と同じく、老後の生活を支える国民年金も失業中の大きな負担のひとつです。年金の場合も、失業などの収入減による減免措置や後から納める方法がありますので、ご紹介します。

●国民年金保険料の減免措置と納付猶予制度について

雇用保険で特定受給資格者に認定されている場合、国民年金でも保険料の減免措置を受けられる場合があります。保険料を支払う義務がある本人や世帯主、配偶者のいずれも収入が少なく、支払いが困難と認められる場合などです。そのようなときには、まず年金事務所へ相談しに行きましょう。

国民年金保険料免除・納付猶予制度の手続きをとれば、支払いの免除や納付を待ってもらえる可能性があります。申請が承認されると、状況に応じて全額または3/4、1/2、1/4が免除されます。納付猶予制度を利用できるのは、20~50歳未満の人に限られます。

●国民年金保険料の追納が可能な場合も

年金の減免措置を利用した人は、将来的に受け取れる年金額が少なくなりますが、支払えるようになってから差額を支払うことができます。この追納制度を使って満額を納めると、年金を増やすことができます。追納ができるのは、制度の利用申請をし、承認された月から過去10年以内です。

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失業手当の給付金と、税金などの支払い方法を知って備えよう!

失業手当をスムーズに受給するためには、離職前からの準備が大切です。離職することが決まったら、すぐに動きはじめましょう。健康保険や年金などの社会保険、住民税の支払いに不安がある場合には、管轄する機関や窓口に相談をし、減免制度を利用して出費をできる限り抑えられるようにしておくことをおすすめします。コツコツと支払ってきた雇用保険(失業保険)を利用して、失業中の収入と出費をコントロールし、失業期間を上手に乗り切りましょう。

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