源泉徴収票の見方をわかりやすく解説!会社員も確定申告が必要?

お役立ち記事一覧へ戻る

源泉徴収票の見方をわかりやすく解説!会社員も確定申告が必要?

会社に勤めていれば、自分で確定申告する必要はない…そう思っている会社員の方は、意外に多くいます。ですが、実は同じ会社員でも、確定申告しなくてもよい人としなければならない人にわかれるのです。確定申告が必要な場合がある一方、必要のない場合でも確定申告することによって、お金が戻ってくる場合があります。そこで今回は、確定申告が必要なケースと、確定申告に必要な源泉徴収票の見方について解説していきます。

 

「源泉徴収票には何が書いてある?」

 

●源泉徴収とは
雇用する側が所得税を国に納める際、あらかじめ雇用される側の給与や報酬、利子、配当などから所得税を差し引いておく制度を源泉徴収といいます。

所得税はその名のとおり、各々の所得にかかる税金のことを指します。1月1日~12月31日までの年間365日すべての所得から所得控除を差し引き、その差額が税金の対象になります。ここへ税率を用いて計算をし、所得税額を割り出すのです。この源泉徴収という制度では、徴税を効率的に行えるメリットがありますが、徴収されている側は、わざわざ納めにいくという行為がないため、「自分が税金を納めているという自覚」が伴いにくいといわれています。

●源泉徴収票の見方
給与や報酬などの金額や、そこから差し引かれた税金の金額などが書かれている書類を、源泉徴収票といい、この書類は確定申告の際必要です。この源泉徴収票を作成するのは、給与や報酬などを支払う側であり、あらかじめ2通作成します。そのうちの1通は給与や報酬などを受け取った側へ渡し、残る1通は税務署に提出します

源泉徴収票に書かれている内容は、収入の種別や氏名、支払者の名称と住所などの記載にはじまり、主な情報として以下の項目が挙げられます。

①支払金額
ここに書かれている金額が年収となりますが、実際の給与手取り額とは異なり、社会保険料や各種税金が引かれる前の金額が書かれています。

②給与所得控除後の金額
給与所得金額を指し、支払金額から給与所得控除を差し引いた額をいいます。給与所得控除とは、会社員の必要経費として法律上認められている控除です。年収が1000万円を超える人の場合では、給与所得控除の上限は220万円となっています。

③所得控除の額の合計額
所得金額から所得控除を差し引いたもので、ここで算出された金額が、課税対象額となります。

④所得控除の額の合計額の内訳
社会保険料、地震保険料、生命保険料、扶養、配偶者などのうち、該当する対象がある場合は、適用される控除があり、それらをすべて合算した金額をいいます。

⑤源泉徴収税額
雇用側がすでに支払った所得税額の合計金額が記載されています。

出典:国税局・税務署ホームページ
また源泉徴収票には、「給与所得の源泉徴収票」、「退職所得の源泉徴収票」、「公的年金等の源泉徴収」と、3つの種類があります。

「確定申告の基礎知識」

 

●所得税の払い戻し制度
所得税を払い戻すことを「還付」とよびます。一般的な会社員の給与では、源泉徴収されているケースが多いため、税金を納めそびれることはありません。そのため確定申告をしなくても基本的には問題がないのですが、徴収された税額が多かった場合などは、申告することによって税金が戻ってくる場合があります。このとき戻ってくる税金を「還付金」とよぶのです。

会社員などの給与所得者の場合は、雇用する側が「年末調整」という手続きを行います。この調整で計算した結果、税金を多く払っているということになると、やはり還付金としてお金が戻ってきます。

ここで、今一度確定申告の流れをおさらいしておきましょう。自営業者や個人事業主などは必ず自身で確定申告しなければなりません。

確定申告の期間は2月16日~3月15日となっています。この日までに前年の1月1日~12月31日までの情報を集めることから始めます。このとき重要になってくるのが、日々の運営記録です。領収書や取引がしっかり管理されていると、確定申告のときに情報が取り出しやすく楽におこなえるでしょう。

つぎに必要な書類を準備します。確定申告の際に必要な書類は、支払調書、源泉徴収票、必要に応じ各医療機関の領収書などです。書類がそろったら申告書(ネットでも入手可能)を入手して、各項目に記入していきます。保険料など控除対象となるものは計算していきます。申告書の記入が終了したら、最寄りの税務署に提出し、必要に応じて税金を納めて終了です。

ここで、もしも所得に対して支払っている税金が多ければ、後日「還付金」として返還されます。

●サラリーマンでも確定申告が必要な場合
会社員でも、「給与収入が2,000万円以上である」、「給与を受け取っている会社が2か所以上ある」、「不動産や配当などによる利益が20万円以上ある」など、いくつかの条件に当てはまれば、給与所得者であっても、自身で確定申告をしなければなりません。在宅で仕事をする人が以上の条件に該当する場合があるので、注意が必要です。

そのほか注目すべき点として、医療費が年間10万円を超えた人であれば、医療費控除の対象となるほか、火事や地震、盗難などによって資産に損害を受けた人が対象となる雑損控除があります。対象であった場合は、確定申告したのちに還付を受けられる可能性があるので、覚えておくとよいでしょう。

 

「副業収入は源泉徴収される?」

 

ここからは、自身が勤務先以外に、いくつか副業を持っている会社員だと仮定してイメージしてみるとよいでしょう。仕事の依頼主、つまり「給与や報酬を支払う側」が法人と個人では手続きの内容が異なってきます。

●依頼主が法人の場合
この場合は、依頼主が源泉徴収を行う必要があり、行っていない場合は法律違反となります。逆をいえば依頼主が法人であれば、必ず源泉徴収票が送られてきます。副業が複数にわたってある場合は、源泉徴収票もその数と同じく発生するので、これらは確定申告時に税務署へ提出します。万が一源泉徴収票をなくしてしまった場合は、まず発行元に再発行を依頼しますが、再発行を拒否されてしまったら、給与明細書をベースに自分で算出しなければなりません。大変面倒な作業となりますので、源泉徴収票はなくさないように大切に保管するのがベターです。

複数の源泉徴収票を提出して確定申告した場合でも、結果として所得税を既定の金額より多く払っていた場合は還付を受けることができます。

●依頼主が個人の場合
依頼主に源泉徴収の義務はないため、給与や報酬を受け取った側が、税務署で確定申告し所得税を全額支払います。この場合は「源泉徴収票不交付の届出手続」を行います。確定申告時に所得税を全額支払う必要があるため、事前に税額を把握しておくとスムーズです。所得税の支払期限は確定申告の期限と同じですが、支払い方法を口座振替にすることで、若干支払期限を遅らせることができます。

「副業している、副収入がある、勤務先が2か所以上ある人は要注意」

 

源泉徴収票に書かれている内容と、確定申告が必要な場合とそうでない場合の違いについて解説してきました。今でも副業禁止という企業は多くあるようですが、会社員だけど将来を考えて在宅ワークをやっている…というケースは昨今珍しくありません。しかしこのような場合は自身で確定申告をする必要があります。来る確定申告に備え、まずは月々の経費など記録をとっておくことからおすすめします。

確定申告については、副業している場合は要注意です。前述の通り、一定の収入を超えると、源泉徴収だけでなく、確定申告が必要になります。同様に副収入がある場合、勤務先が複数ある場合も確定申告が必要なケースが出てきますので、注意することが大切です。